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報告書

J-PARC照射後試験施設概念検討

斎藤 滋; 明午 伸一郎; 牧村 俊助*; 平野 幸則*; 堤 和昌*; 前川 藤夫

JAEA-Technology 2023-025, 48 Pages, 2024/03

JAEA-Technology-2023-025.pdf:3.11MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、原子力発電に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の減容化・有害度低減のため、加速器を使った核変換の研究開発として加速器駆動システム(ADS; Accelerator-Driven Systems)の開発を進めている。ADSの設計に必要な材料照射データベースを作成し、鉛ビスマス共晶合金(LBE; Lead-Bismuth Eutectic)中での照射効果について研究するため、J-PARCに陽子照射施設の検討を進めている。この陽子照射施設では、LBEの核破砕ターゲットに250kWの陽子ビームを入射し、ADSの構造材候補材についてLBE流動下での照射試験を実施する他、半導体ソフトエラー試験、医療用RI製造、陽子ビーム利用などを行う計画である。これらのうち照射済み試料の照射後試験(PIE; Post Irradiation Examination)とRIの分離精製は、陽子照射施設に付属して建設されるPIE施設において実施される。本PIE施設では、J-PARCの他の施設において照射された機器や試料のPIEも実施される予定である。本報告書は、この照射後試験施設の概念構築に必要な照射後試験項目、試験フロー、設備、試験装置等の検討を行い、施設内の配置案をまとめたものである。

論文

Development of a tool for cavity failure compensation in superconducting linacs; Progress and comparative study

Pla$c{c}$ais, A.*; Bouly, F.*; Yee-Rendon, B.

Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.4097 - 4100, 2023/09

大強度ハドロン加速器の信頼性は、特に加速器駆動システム(ADS)にとって大きな問題となる。例として、日本原子力研究開発機構(JAEA)で検討を進めているADSでは、5分以上のビーム停止の最大頻度は年間42回に設定されている。ビーム停止の大半は加速空洞または関連するシステムの故障によって引き起こされるため、これらを効果的に削減する方法を検討した。この目的のため任意の超伝導(SC)リニアックの補償設定を、自動かつ体系的に決定することを目的とした数値ツールLightWinを開発した。このツールは、MYRRHA SCリニアックに使用されて成功した。本報告では、JAEA ADSリニアックの最後段に関連するいくつかの障害シナリオをLightWinにより補償し、関連する再調整された設定とビーム性能とを以前にTraceWinを適用し行った結果と比較した。

論文

Impact of using JENDL-5 on neutronics analysis of transmutation systems

菅原 隆徳; 国枝 賢

Proceedings of International Conference on Mathematics and Computational Methods Applied to Nuclear Science and Engineering (M&C 2023) (Internet), 7 Pages, 2023/08

本研究は、核データライブラリをJENDL-4からJENDL-5に変えることによる核変換システムの核解析への影響を検討した。核変換システムとして、JAEAが検討している鉛ビスマス冷却型加速器駆動システム(ADS)と溶融塩塩化物ADSであるMARDSを対象とした。JAEA-ADSの解析では、JENDL-4からJENDL-5に変更することで、実効増倍率が189pcm増加した。様々な核種の改訂が影響していたが、例えば$$^{15}$$Nに着目した場合、その弾性散乱断面積や弾性散乱微分断面積の改訂が大きな影響を与えていた。MARDSに関しては、$$^{35}$$Clおよび$$^{37}$$Clの断面積改訂が、実効増倍率の大きな違いの原因となっていた。例えば、天然の塩素組成を用いた場合、JENDL-5に変更することで3819pcm実効増倍率が増加した。本研究を通じて、核変換システムの解析結果は、核データライブラリの違いによって、未だに大きな違いが生じることを示した。

論文

Improvement in the elution performance of an N,N,N',N-tetraoctyl diglycolamide impregnated extraction chromatography adsorbent using neodymium via micro-particle-induced X-ray emission analysis

高畠 容子; 渡部 創; 新井 剛*; 佐藤 隆博*; 柴田 淳広

Applied Radiation and Isotopes, 196, p.110783_1 - 110783_5, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

An adsorbent used for the recovery of trivalent minor actinides (MA(III); Am and Cm) from high level liquid waste generated from reprocessing of spent nuclear fuel was subjected to micro-PIXE analysis to improve its elution performance. The experimental adsorbent comprised SiO$$_{2}$$ particles, a polymer coating, and an TODGA. The particles to be analyzed were subjected to Nd adsorption and an elution operation, but Nd in the adsorbent was found to be uniformly distributed. This might have been caused by individual differences in the amount of impregnated TODGA. The remaining Nd species were not localized to a specific part of the adsorbent after the adsorption operation. Some Nd elements were retained in the adsorbent after elution, probably because of the poor diffusion of the mobile phase inside the adsorbent. An adsorbent having a different microstructure from the first was then evaluated, and rapid elution was observed on new adsorbent along micro-PIXE analysis

論文

Measurement of double-differential neutron yields for iron, lead, and bismuth induced by 107-MeV protons for research and development of accelerator-driven systems

岩元 大樹; 中野 敬太; 明午 伸一郎; 佐藤 大樹; 岩元 洋介; 杉原 健太*; 西尾 勝久; 石 禎浩*; 上杉 智教*; 栗山 靖敏*; et al.

EPJ Web of Conferences, 284, p.01023_1 - 01023_4, 2023/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.21(Nuclear Science & Technology)

加速器駆動システム(ADS)の核特性予測精度の向上と京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)におけるADS炉物理実験で用いる中性子源情報の取得を目的として、京都大学の固定磁場強集束(FFAG)加速器を用いた核データ測定実験プログラムを開始した。このプログラムの一環として、鉄,鉛及びビスマスに対する陽子入射二重微分中性子収量(TTNY)及び断面積(DDX)を測定した。測定では、真空チェンバ内に設置された標的試料に107MeVの陽子ビームを照射し、核反応によって標的から発生した粒子の信号を、小型の中性子検出器を用いて検出した。検出信号とFFAGキッカー電磁石の信号の時間差から飛行時間(TOF)を求め、ガンマ線の事象を波形弁別法によって除去して中性子事象をカウントすることで中性子のTOFスペクトルを求めた。得られた中性子のTOFスペクトルから、相対論的運動学によりTTNY及びDDXを求めた。実験で得られたTTNY及びDDXを、モンテカルロ輸送計算コードPHITSによる計算と比較し、PHITSに組み込まれた核反応モデル及び評価済み核データライブラリJENDL-4.0/HEの妥当性を検証するとともに、PHITSによる計算の予測精度を評価した。

論文

Design and optimization of a proton source extraction system for the JAEA-ADS linac

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.1591 - 1593, 2023/05

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動システム(ADS)の開発のため、ビーム出力が30MWとなる連続波(cw)超伝導陽子線形加速器(リニアック)を設計している。JAEA-ADSリニアックのイオン源は、エネルギーが35keV、正規化されたrmsエミッタンスが0.1$$pi$$ mm mrad未満で、20mAを超える陽子ビームを提供する必要がある。イオン源におけるビーム引出し部がビーム特性と品質を決定するため、目標の達成のためAXCEL-INP 2-Dシミュレーションプログラムを使用して、引き出し部の設計における幾何形状に関して最適化した。本報告は、イオン源引き出し部の設計について説明し、JAEA-ADSリニアックの陽子イオン源に関するビームダイナミクスを最初の結果として報告する。

報告書

鉛ビスマス要素技術開発装置を用いたフリーズシールバルブの開発

斎藤 滋; 山口 和司*; 吉元 秀光*; 大林 寛生; 佐々 敏信

JAEA-Technology 2022-032, 51 Pages, 2023/03

JAEA-Technology-2022-032.pdf:4.51MB

長寿命放射性廃棄物の核変換を実現するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)が研究を進めている加速器駆動システム(ADS; Accelerator Driven System)では、核破砕ターゲット及び未臨界炉心冷却材として鉛ビスマス共晶合金(LBE; Lead-Bismuth Eutectic alloy)を採用している。将来のADSの開発に向けて材料照射データベースを構築するため、J-PARCでは陽子照射施設の検討を進めている。陽子照射施設にはLBEループが設置され、核破砕環境かつ流動LBE中での材料照射試験が可能である。陽子照射施設において、LBEを安全に利用するためにいくつか解決すべき課題の一つとして、運転停止後にループ内のLBEをドレンタンクに導くためのドレンバルブがスラグ等を噛み込むことによって発生するスローリークがある。この問題を解決するため、JAEAでは液体金属系統の一部を融点以下に冷却することで配管中のLBEを固化して閉止する、フリーズシールバルブ(FSV)採用を検討した。まず、水冷式及び空冷式のFSV試験体を製作し、既設の鉛ビスマス要素技術開発装置の試験部に取り付け、動作・性能確認試験を行った。試験の結果、水冷式FSVは設計通りの性能を発揮することが確認された。本報告書では鉛ビスマス要素技術開発装置ならびに各FSV試験体の概要と各部の詳細、動作・性能確認試験結果について述べる。

報告書

革新的水質浄化剤の開発による環境問題低減化技術の開拓(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 信州大学*

JAEA-Review 2022-067, 98 Pages, 2023/03

JAEA-Review-2022-067.pdf:3.72MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「革新的水質浄化剤の開発による環境問題低減化技術の開拓」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、日英国際共同研究により再利用可能なストロンチウムイオン用吸着剤を開発し、使用済み吸着剤の発生量の削減を目指すものである。令和3年度は、初年度の知見を踏まえて材料作製法の改良を行うとともに、種々の金属塩を添加剤として加え、収率や吸着性能への影響について検討を行った。得られた材料をSEM等で観察することで構造解析を行い、得られた構造解析結果と吸着性能結果とを併せて理論解析を行った。その結果、材料によっては添加剤を加えることで、吸着性能が向上する知見が得られた。また材料の再利用化条件を検討することで、再利用可能であることを見出した。これらの研究は、研究代表者の下で各研究項目間ならびにCLADS等との連携を密にして進めた。また、研究実施計画を推進するための打合せや会議等を開催した。

論文

Development and validation of analysis code for spallation products behavior in LBE coolant system of ADS comparing with the distribution data in MEGAPIE spallation target

宮原 信哉*; 有田 裕二*; 中野 敬太; 前川 藤夫; 佐々 敏信; 大林 寛生; 武井 早憲

Nuclear Engineering and Design, 403, p.112147_1 - 112147_17, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

通常運転時と事故時の両方の場合における放射線障害の安全性研究のために、加速器駆動システム(ADS)の鉛ビスマス共晶(LBE)冷却システムにおけるポロニウム210を含む核破砕生成物(SP)のインベントリと放出および輸送挙動を評価することが重要である。福井大学と日本原子力研究開発機構(JAEA)は、多様な運転状況におけるADSのLBE冷却システム内のSPの時間依存挙動を予測するコンピューター解析コードTRAIL(Transport of Radionuclides In Liquid metal systems)を開発している。LBE冷却材中の放射性SPと安定SPの両方のソースタームが入力として与えられ、放射性SPの放射性崩壊連鎖モデルがコードに実装され、SPの移動性が評価される。本論文では、最近のコード開発の進捗状況と検証結果を、MEGAPIE破砕ターゲットにおける揮発性SPの分布データと比較して示す。

論文

核変換に向けて

前川 藤夫

量子ビーム科学の基礎と応用; NSAコメンタリーシリーズ, No.27, p.15 - 25, 2023/03

量子ビームの産業応用の中でも特に我々人類にとって有益と考えられる核変換技術について解説する。

論文

Selective adsorption of Pd(II) over Ag(I) in nitric acid solutions using nitrogen-donor-type adsorbents

鈴木 智也*; 大坪 右京*; 尾形 剛志*; 塩飽 秀啓; 小林 徹; 矢板 毅; 松岡 光昭*; 村山 憲弘*; 成田 弘一*

Separation and Purification Technology, 308, p.122943_1 - 122943_7, 2023/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:24.43(Engineering, Chemical)

主にAgを含む使用済み製品からPd金属をリサイクルするために硝酸抽出が行われており、ほとんどのPd残留物はAg(I)含有溶液から分離される。しかし、このAg(I)溶液中には少量のPd(II)が残存していることが多い。そのため、硝酸溶液中のPd(II)とAg(I)を分離することは、Pdのリサイクルを効率的に進めるために必要不可欠である。本研究では、アミン(R-Amine),イミノ二酢酸(R-IDA),ピリジン(R-Py),ビスピコリルアミン(R-BPA)で機能化した4種類の窒素ドナー型吸着材を用いて硝酸溶液中のPd(II), Ag(I)を分離する研究を実施した。R-Amine,R-IDA,R-Pyは硝酸溶液からAg(I), Cu(II), Ni(II), Fe(III)を選択的に吸着したが、R-AmineはPdの吸着効率が低いことが判明した。一方、R-BPAはPd(II), Ag(I), Cu(II)を全濃度において90%以上吸着することができた。フーリエ変換赤外分光法及び広域X線吸収微細構造法(EXAFS)による吸着金属イオンの構造解析から、窒素ドナー型吸着剤の分離機構を明らかにした。R-IDA, R-Py, R-BPAへのPd(II)吸着は官能基(それぞれイミノ二酢酸,ピリジン,ビスピコリルアミン)へのPd(II)配位を介して起こり、R-Amineへの吸着はNO$$_{3}$$$$^{-}$$と[Pd(NO$$_{3}$$)$$_{4}$$]$$^{2-}$$のアニオン交換を介して起こることがわかった。R-IDA,R-Py,R-BPAは、配位性吸着機構により、高いPd(II)吸着挙動を示すことが明らかとなった。塩酸(5.0M)およびチオ尿素(0.1M)溶離液は、それぞれR-IDAから83%およびR-Pyから95%のPd(II)を脱離させた。R-Pyは吸着選択性と脱着効率から最も効果的なPd(II)吸着剤だった。

報告書

日本原子力研究開発機構における分離変換技術に関する研究開発の現状

原子力基礎工学研究センター; 燃料サイクル設計室; プルトニウム燃料技術開発センター; プラント技術イノベーション推進室; 高速炉サイクル研究開発センター; J-PARCセンター

JAEA-Review 2022-052, 342 Pages, 2023/02

JAEA-Review-2022-052.pdf:18.05MB

本報告書は、日本原子力研究開発機構が実施してきた分離変換技術に関する研究開発の現状について、特に第3期中長期計画期間(2015$$sim$$2021年度)における研究開発成果を中心としてまとめたものである。分離技術に関しては溶媒抽出法と抽出クロマト法の研究開発を述べ、マイナーアクチノイド含有燃料技術に関して簡素化ペレット法を用いた酸化物燃料製造と、外部ゲル化法を用いた窒化物燃料製造および窒化物燃料の乾式再処理に関する研究開発成果をまとめた。核変換技術に関しては、高速炉と加速器駆動システムを用いた核変換技術に係る研究開発をまとめた。最後に今後の研究開発に必要な施設整備に言及した。

論文

New approach to understanding the experimental $$^{133}$$Cs NMR chemical shift of clay minerals via machine learning and DFT-GIPAW calculations

大窪 貴洋*; 武井 滉洋*; 舘 幸男; 深津 勇太; 出口 健三*; 大木 忍*; 清水 禎*

Journal of Physical Chemistry A, 127(4), p.973 - 986, 2023/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:56.86(Chemistry, Physical)

粘土鉱物へのCsの吸着サイトの特定は、環境化学の分野で研究されてきた。核磁気共鳴(NMR)実験によって、吸着されたCsの局所構造を直接観察することが可能である。固体NMR実験から得られた$$^{133}$$CsのNMRパラメータは、吸着されたCsの局所的な構造に敏感である。しかしながら、NMRデータだけからCsの吸着位置を決定することは困難であった。本研究では、機械学習と実験的に観察されたケミカルシフトを組み合わせることにより、粘土鉱物に吸着されたCsの吸着位置を特定するためのアプローチについて提示する。原子配置の記述子とNMRによるケミカルシフトの第一原理計算結果を関連付けて評価する機械学習の線形リッジ回帰モデルを構築した。これにより、原子配置の構造データから$$^{133}$$Csのケミカルシフトを高速で計算することが可能となった。機械学習モデルによって、実験的に観察された化学シフトから逆解析を行うことにより、Cs吸着位置を導き出すことが可能になる。

論文

Design and beam dynamics studies of an ADS RFQ based on an equipartitioned beam scheme

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎; Jameson, R. A.*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.499 - 502, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、放射性廃棄物の有害度低減のため、30MWの陽子線形加速器(linac)を用いた加速器駆動未臨界システム(ADS)を検討している。ADSの大強度陽子加速器の開発おいて、極めて高い信頼性を有する高周波四重極加速器(RFQ)の開発が重要となる。本RFQは、20mAの陽子ビームを取り込み、空間電荷効果の厳しい35keVから2.5MeVのエネルギーまで加速させる。RFQの設計では、エミッタンスの増大とコンパクト化するために、等分割(EP)ビームスキームを採用した。その結果、ビームハローの発生を最小限に抑え、超伝導リニアック下流部の最適化を可能にした。低いKilpatrickファクター(1.2)の採用により、本RFQはベーン上における表面放電の可能性を抑え、高い安定性を達成した。本発表では、RFQの設計とその結果に関して議論する。

論文

Robust and compact design of a 30-MW beam transport line for an accelerator-driven subcritical system

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.179 - 183, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、マイナーアクチニドなど有害度低減のため、加速器駆動未臨界システム(ADS)の開発を進めている。JAEA提案型のADS(JAEA-ADS)では、30MWの陽子ビームを鉛ビスマス共晶(LBE)核破砕ターゲットに導入し、未臨界炉体系の炉心において中性子を生成する。未臨界体系に陽子を導入するビーム輸送系(BT)は、ビーム窓などの機器に高い熱応力がかからないよう、適切なビーム形状と安定なビームパワーを供給する必要がある。ビーム輸送系は、ビーム損失を軽減し、誤差があっても高い安定性を保ち、かつ輸送系の長さの要求を満たすために、多数のマクロ粒子を追跡して最適化した。本研究では、JAEA-ADSのビーム輸送系の設計とそのビームダイナミクス研究に関して紹介する。

論文

Availability analysis for the 30-MW proton linac of the JAEA-ADS project

Yee-Rendon, B.; 近藤 恭弘; 田村 潤; 中野 敬太; 前川 藤夫; 明午 伸一郎

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.286 - 290, 2023/01

日本原子力研究開発機構(JAEA)は、加速器駆動未臨界システム(ADS)を提案している。この基本コンポーネントの1つとして、30MWの陽子線形加速器(リニアック)を設計している。ADSの加速器には、未臨界原子炉構造の停止に伴う熱応力回避のために、非常に高い信頼性と可用性が要求される。加速器の信頼性および駆動率評価では、設計におけるラティスの脆弱性を見出し、要求される運転を満足できる冗長構成を持つことと、これらの評価が必須となる。本研究では、信頼性ブロック図(RBD)法を適用し、候補となる様々なリニアック構成における平均故障間隔(MTBF)を計算で評価した。対象とする構成は、全リニアック直列構成、低エネルギー部のホットスタンバイ構成、及び高エネルギー部のk-out-nの冗長性を持つ構成とした。本検討では、リニアックのラティスを構成する空洞と磁石の詳細な配置を考慮した。本報告では、高い信頼性を得るリニアックの構成モデルおよびそのMTBFの結果に関し報告するとともに、必要な稼働率に向けた運転方法に関して議論する。

論文

Cohesive/Adhesive strengths of CsOH-chemisorbed SS304 surfaces

Li, N.*; Sun, Y.*; 中島 邦久; 黒崎 健*

Journal of Nuclear Science and Technology, 11 Pages, 2023/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

福島原子力発電所(1F)事故では、表面積の大きなステンレス鋼(SS304)製の気水分離器や蒸気乾燥器にセシウムが大量に残っている可能性がある。そして、1F廃止措置においてこのようなCsは、放射性粉塵を生成する可能性があるため、安全上問題になることが予想される。しかし、水酸化セシウム(CsOH)の化学吸着により生成した酸化被膜の付着強度については、まだ、明らかになっていない。本研究では、CsOHによる化学吸着がどの程度酸化被膜の付着強度に影響するかスクラッチ試験機を用いて調査した。その結果、CsOHの化学吸着により酸化被膜の付着強度は低下したが、剥離させることはできなかった。

論文

Characterization and corrosion behavior of Al-added high Mn ODS austenitic steels in oxygen-saturated lead-bismuth eutectic

Haoran, W.*; Yu, H.*; Liu, J.*; 近藤 創介*; 大久保 成彰; 笠田 竜太*

Corrosion Science, 209, p.110818_1 - 110818_12, 2022/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:45.58(Materials Science, Multidisciplinary)

新たに開発した、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$を形成する高Mnオーステナイト酸化物分散強化鋼(ODS)について、飽和酸素濃度下の鉛ビスマス中450$$^{circ}$$Cにて、430時間の浸漬試験を行った。非ODS鋼と比較して、ODS鋼は腐食や表面剥離に対して優れた耐性を有していた。本ODS鋼の高密度に存在する粒界が、金属元素の外方への拡散のチャネルとして機能し、元の表面から内部へ連続したCr$$_{2}$$O$$_{3}$$スケールを形成し、また、外部(Fe,Mn)酸化物スケールと内部Cr$$_{2}$$O$$_{3}$$スケールによる酸化防止と共に、Al拡散の促進は、ODS-7Al鋼中で連続的なAlリッチ酸化物スケールの形成をもたらしたため、その優れた耐食性に寄与したと考えられる。

論文

Numerical reproduction of the seasonal variation in dissolved uranium in Lake Biwa

齋藤 龍郎; 山澤 弘実*; 望月 陽人

Journal of Environmental Radioactivity, 255, p.107035_1 - 107035_14, 2022/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Environmental Sciences)

琵琶湖の溶存ウラン(DU)の季節変動を、以下のモデル・パラメータ研究により再現した。導入したモデルは、水-DUの物質収支と、湖岸土壌におけるUO$$_{2}$$$$^{2+}$$とH$$^{+}$$のイオン交換である。最適化されたパラメータは4つであり、湖岸の陽イオン交換容量(CEC)、DUとAU(土壌吸着U)の和である全ウランTU、Uの急速な土壌吸着と脱着時の一次反応速度係数(kadsとkdes)であった。DUを構成する化学平衡を表し、各化学種の寄与を分析した結果、DUの季節変動はpHの季節変動に起因していることが示された。イオン交換平衡に、1日のAU比がkads以上に増加したとき、あるいはkdes以下に減少したときのみ1次速度反応に移行する補正を加えることにより、DU測定の再現性が向上し、DUピークがpHピークから遅れることが再現された。

論文

A Plan of Proton Irradiation Facility at J-PARC and possibilities of application to nuclear data research

前川 藤夫

JAEA-Conf 2022-001, p.7 - 13, 2022/11

分離変換技術は、高レベル放射性廃棄物の減容、有害低減のための有望な技術である。原子力機構では、加速器駆動システム(ADS)と組み合わせで文永変換技術を開発している。ADSの実現可能性に影響を与える重要課題の1つに、加速器と未臨界炉心の境界をなす陽子ビーム窓がある。陽子ビーム窓は、高強度の陽子ビームと標的で生成した核破砕中性子、および鋼材に対し腐食性を有する高温の液体鉛ビスマス共晶合金の流動によって損傷を受ける。J-PARCでは、ADS環境下での材料損傷研究のため、400MeV、250kWの陽子ビームを入射する液体鉛ビスマス核破砕ターゲットを備えた陽子ビーム照射施設を計画している。本施設は、半導体デバイスのソフトエラー試験,RI製造,核分裂および核融合炉のための材料照射など、多様な目的にも利用できる。陽子ビームや核破砕中性子を使った核データ研究への応用も多様な用途の一つであり、核データコミュニティからの優れたアイデアを歓迎する。

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